前回のブル相場で最も痛感したことは何か？踏み損ねたことではなく、目の前で口座の数字が天国から地上に落ちていくのを見届けたことだ。

周りの仲間も何人かやられた。老ヤンはBTCを3万ドルから6万ドルまで握り締めて、帳簿上では120万元があったのに手放さなかった。アカイはさらに過激で、ETHのロングポジションで80万元の含み益が出ても追加投資、しかしベア相場の一撃で5人分の利益がすべて消し飛び、元本までマイナスになった人もいる。

彼らはコイン選びを間違えたわけではない。ただ「利確」という4文字が分かっていなかっただけだ。

私は15万元のスタート資金を用意し、最終的に38万元を現金化した。純利益23万元は運ではなく、「ステップ式撤退」戦術によるものだ。頂点を当てようとせず、シグナルだけを見る。

**1回目の利確：2倍になったら3割売却**

2021年3月、ETHが1800ドルから3600ドルにちょうど2倍になった時、迷わず30%のポジションをカット。あの時、Glassnodeのデータが不穏だった。オンチェーンの大口送金が週30%増なのに、保有アドレス数は減少。大口が動いていた。

この操作で元本5.4万元を回収、残りの12.6万元は「ゼロコストのチップ」となり、その後の値動きも心に余裕が持てた。

**2回目の利確：みんながFOMOの時に4割売却**

5月のあの頃、市場は完全に狂っていた。下の階のタピオカ屋の店員まで「どうやって口座開いてコイン買うの？」と聞いてきた。グループでは下げたら皆で「今が買い時」と騒ぐ。でもETH永続先物の資金調達率は3日連続でマイナス、賢い資金はこっそり撤退していた。

私はさらに40%をカット、3800ドルで15万元の利益を確保。その後ETHは4878ドルの最高値を付けたが、全く後悔していない。この業界に「頂点逃げマスター」は存在せず、大きな利益を確保できた者こそが勝者だ。

**3回目の全売却：寒さを感じたら迷わず離脱**

2022年1月から、ETHは高値から半値以下に。3ヶ月下げ続け、Weiboの暗号通貨話題もトップ50に入らなくなった。これはもうベア相場の明確なサイン。

最後の30%を2800ドルの平均価格で全売却し、完全に撤退。

正直、方法自体は笑えるほどシンプル。でも一番難しいのは人間の本能との戦いだ。多くの人がK線を見つめ「もう少し待てばまだ上がる」と自分に言い聞かせ、結局は大暴落で全て失う。

私は常に思う。コインで稼ぐ本質は相場予測ではなく、事前にシナリオを書くこと。2倍で減らす、異常時に減らす、トレンド転換で全売却。全てをルール通りに実行することだ。

この市場にはチャンスが溢れている。でも利益を本当に自分のものにできるのは、決まったタイミングで降りられる人だけだ。