SECが初の2倍レバレッジSUI ETFを承認、暗号資産関連商品の拡大が進む

ソース：ETHNews
原題：SECが初の2倍レバレッジSUI ETFを承認、暗号資産製品の拡大続く
元リンク：https://www.ethnews.com/sec-approves-first-2x-leveraged-sui-etf-as-crypto-products-expand/

レバレッジETFの仕組み

SEC（米証券取引委員会）は、米国で規制された暗号資産投資商品の拡大を示す重要な一歩として、初の2倍レバレッジSUI ETFを承認しました。

このファンドは21Sharesによって発行され、ティッカーシンボルTXXSで2025年12月4日よりNasdaqで取引が開始されました。完全に規制されたデリバティブベースの構造を通じて、SuiブロックチェーンのネイティブトークンであるSUIの1日あたりのパフォーマンスに対して増幅されたエクスポージャーを投資家に提供します。

TXXSは、SUIの1日あたりのリターンを2倍にすることを目的として設計されており、トークンを直接保有するのではなく、デリバティブのポートフォリオを通じて200％のエクスポージャーを提供します。この構造により、投資家はオンチェーンの仕組みや暗号資産のカストディ管理を行うことなく、レバレッジパフォーマンスにアクセスできます。

このファンドはSUIのボラティリティを取引する新たな手段を提供しますが、それと同時に下落リスクも同等に増幅されるため、レバレッジ商品の仕組みや複利効果を理解した短期志向かつ熟練したトレーダーのみが適しています。ETFの管理手数料は1.89％で、市場に存在する他の高複雑性レバレッジ商品と同水準です。

暗号資産ETFに対する規制当局の安心感の高まりを示すサイン

TXXSの承認は、より高度で構造化された暗号資産商品が米国市場に参入することを規制当局が許容しつつある姿勢を示しています。これは2025年11月に承認された21SharesのレバレッジDogecoin ETF (TXXD)に続くものであり、現在SECでは現物SUI ETFの別申請も審査中です。

これらの動きは、暗号資産をETFという馴染みあるフレームワークで扱いながらも、投資家保護のための規制ガードレールを維持するという、全体的な流れの変化を反映しています。

機関投資家向け暗号資産アクセス拡大の大きなトレンド

デジタル資産エコシステムの成熟とともに、レバレッジETFの展開は、暗号資産と従来の金融市場インフラの整合性を深める新たな一歩となります。TXXSのような商品は、これまで暗号資産ネイティブのデリバティブ取引所に限られていたボラティリティ主導の戦略を、トレーダーに提供します。

機関投資家やアクティブトレーダーにとって、これはSuiのような新興ブロックチェーンエコシステムに対する方向性の見解を表現するための、コンプライアンスに準拠した取引所取扱商品となります。

TXXSのデビューは、暗号資産と伝統的金融の交差がさらに深まっていること、そして多様で規制されたエクスポージャーに対する投資家の需要が次世代ETFイノベーションの潮流を形作っていることを強調しています。