指値注文（Limit）
指値注文とは、あらかじめ設定した価格と数量で取引を行う注文です。ユーザーは、希望する購入数量と最大買値、または最小売値を設定します。市場価格が設定条件に達した際に、システムは指定された範囲内で最良の価格で注文を執行します。
BBOとは？
BBO（Best Bid and Offer）は、「最良買値・最良売値」を意味し、オーダーブック内の最良の相手方価格で即座に注文価格を設定できる指値注文タイプです。これにより、ユーザーはより迅速に注文を執行できます。
BBO注文の仕組み
BBO注文を出す際、選択したBBOタイプによって実際の注文価格が次のように決まります
- Counterparty 1：買い注文の場合はオーダーブック内の最も低い売値、売り注文の場合は最も高い買値で設定されます。
- Counterparty 5：買い注文の場合は5番目に低い売値、売り注文の場合は5番目に高い買値で設定されます。
- Queue 1：買い注文の場合は最も高い買値、売り注文の場合は最も低い売値で設定されます。
- Queue 5：買い注文の場合は5番目に高い買値、売り注文の場合は5番目に低い売値で設定されます。
※BBO注文は、精度が最も高いオーダーブックを使用し、低精度のものは使用しません。
BBO注文と通常の指値・成行注文の違い。
- 指値注文はユーザーが価格を手動で指定する必要がありますが、BBO注文は注文時に選択したBBOタイプに基づいて価格が自動的に設定されます。
- 成行注文は最良価格で即時執行されますが、Counterparty 1の市場深度が不足している場合、次の価格レベルまで移動して完全に約定するまで執行されます。一方、BBO注文は選択された価格レベルに指値として残り、市場深度が不足していても手動でキャンセルしない限り維持されます。
BBO注文の使い方
BBO注文はUSDT-MおよびBTC-M無期限契約で利用可能です。注文画面で「指値注文」を選択し、価格入力欄の「BBO」ボタンをクリックして、希望するタイプ（Counterparty 1、Counterparty 5、Queue 1、Queue 5）を選択してください。
高度な指値注文（Advanced Limit）
高度な指値注文には、以下の3種類の特殊注文タイプがあります
- Post Only：メイカー注文としてのみ流動性を追加し、既存注文と即時約定しません。テイカーフィーを回避できます。
- Fill or Kill (FOK)：指定価格で即座に全量が約定しなければ、注文全体がキャンセルされます。大口取引に適しています。
- Immediate or Cancel (IOC)：即座に約定可能な部分のみ執行され、残りはキャンセルされます。部分的な迅速約定に適しています。
成行注文（Market）
成行注文は、最良の相手方価格で即時に執行されます。ただし、約定価格がCounterparty 1から5%以上乖離する場合や、オーダーブック深度を超過して消費した場合、残余注文はキャンセルされます。
スマート成行注文（Smart Market）
スマート成行注文は、成行執行に加え、市場深度・ボラティリティ・オーダーブック状況などの条件を考慮して最適な価格で執行するアルゴリズム注文です。執行時には、市場の流動性、ボラティリティ、および注文板の状況が考慮される場合があります。
条件付き注文（Conditional）
条件付き注文は、指定した条件が満たされたときにのみ有効化される注文です。トリガー条件は、マーク価格・最新価格・指数価格に基づく設定が可能です。 市場深度が不足している場合、スリッページが5%を超える、または板消費が過大となると、トリガーされた成行注文は早期にキャンセルされる場合があります。
利確／損切注文（TP/SL）
TP/SL注文は、事前に設定されたトリガー価格・注文価格・数量に基づき、指定条件に達した際にポジションを自動でクローズします。TP注文は利益を確定し、SL注文は損失を限定するため、リスク管理に有効です。詳しくは「TP/SL紹介」を参照してください。 TP/SL注文のタイプ：
- Order TP/SL：注文時にTP/SL条件を設定し、トリガー後にシステムが指定価格・数量で成行または指値注文を発注します。
- Position TP/SL：トリガー価格に達するとポジションをクローズします。実行後は設定済みのTP/SL条件が自動的に解除されます。
- Trigger TP/SL：独自の利確・損切条件を設定し、部分的なポジション決済数量を指定することができます。
詳細については、TP/SL条件の設定方法をご参照ください。 市場深度が不足している場合、トリガーされた成行注文はスリッページ5%以上または深度超過時に早期キャンセルされる可能性があります。
TWAP（時間加重平均価格）
TWAP注文は、大口注文を複数の小口注文に分割し、一定時間間隔で執行することで市場への影響を軽減します。
詳細は「時間加重平均価格（TWAP）注文」を参照してください。
トレーリングストップ（Trailing Stop）
トレーリングストップ注文は、市場価格の変動を追跡する戦略注文です。ユーザーは、市場価格から特定の割合または価格差の範囲内で注文をあらかじめ設定することができます。市場のトレンドが反転（リトレース）した際に、システムが自動的に事前設定された注文を市場に発注します。
詳しくは「トレーリングストップ注文／トレーリングTP概要」をご覧ください。
アイスバーグプロ注文（Iceberg Pro）
アイスバーグプロ注文は、大口注文を小口に分割して段階的に執行する注文方式です。これにより、市場インパクトを抑え、取引意図を隠し、急激な価格変動を回避できます。
詳しくは「Iceberg Pro」を参照してください。
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