来週は重要なタイミングとなります——米連邦準備制度（FRB）の今年最後のFOMC（連邦公開市場委員会）会合が行われます。

日本時間12月12日午前3時に政策金利の決定が発表され、30分後にパウエル議長が記者会見を開きます。現在、市場では0.25%（25ベーシスポイント）の利下げ確率が84%に達しています（データはCMEのFedWatchツールより）。しかし、今回の会合は想像以上に複雑になるかもしれません。

問題はどこにあるのか？内部の意見の対立が深刻です。

FOMCの投票権を持つ12名のうち、実に5名が追加の金融緩和に慎重な姿勢を示しており、理事会側では3名が利下げを支持しています。2019年以来、3票以上の反対が出た会合はありませんでした。こうした異例の意見分裂により、市場は一層神経質になっています——誰が反対票を投じるのか？パウエル議長はどんなメッセージを発するのか？

FRB以外にも、来週は注目すべきイベントがあります：

**火曜日**：オーストラリア準備銀行（RBA）が政策金利発表、ブロック総裁が記者会見を行います。

**水曜日**：米国の第3四半期労働コストデータ発表、カナダ中銀も政策金利を発表。さらに、米国株式市場は日本時間午前2時に早期終了します。

**木曜日**：FRBのビッグイベント。政策金利の発表に加えて、経済見通しの要約も公表され、週間新規失業保険申請件数も同時に発表されます。

**金曜日**：FRBが2025年第3四半期の家計財務データレポートを発表、数名のFRB高官——フィラデルフィア連銀のハーカー、クリーブランド連銀のメスター、シカゴ連銀のグールズビーらが相次いで講演予定です。

特別注意：木曜日はちょうどクリスマス休暇にあたり、米国株式市場、欧州の多くの株式市場、韓国、オーストラリア市場がすべて休場となり、CMEやICEの先物取引も1日休止となります。

暗号資産業界にとっては、FRBの姿勢が流動性の見通しに直接影響します。もし今回、複数の反対票が出れば、来年の利下げ余地が市場予想よりも狭まる可能性があり、リスク資産にはマイナス材料となります。逆に、パウエル議長が記者会見でハト派的な姿勢を示せば、市場にはまだ期待が残るかもしれません。とにかく、日本時間午前3時半の記者会見に注目しておきましょう。