最近、かなり衝撃的なニュースを見かけました――アメリカ・インディアナ州の議員が、ビットコインを年金投資の対象に組み入れる提案を出したうえ、地方政府による暗号資産への介入を制限しようとしているという話です。この件は簡単な話ではありません。年金が動くというのは、どういう意味でしょうか？

端的に言えば、年金は一般の人々にとって最も保守的なお金であり、何十年もの蓄えがそこにあります。今やこうした「安定志向」の資金プールでさえビットコインの導入を検討し始めているということは、非常に明確なシグナルを発しています――暗号資産が、これまでの周縁から主流金融システムの中核へと歩みを進めているということです。かつて「バブル」や「ポンジ」と叫んでいた声も、今や機関投資家の本物の資金流入を前に、やや説得力を失っています。

ただし、機関投資家の参入が全て良いこととは限りません。一見すると、数兆円規模の資金が流入すれば価格が上昇するように思えますが、忘れてはならないのは、大きな資金は大きな変動も呼び込むということです。機関投資家の運用手法は個人投資家より遥かに老練で、値上がり局面で飛びつけば高値掴み、下落時にはパニック売りとなりやすい――こうした収穫のロジックは、伝統金融市場で何十年も使われてきた手法であり、今度は仮想通貨市場にも持ち込まれようとしています。市場の流動性が増す一方で、値動きの振れ幅もさらに大きくなり、冷静さを保てなければ簡単に振り落とされてしまいます。

一般の投資家にとって、この流れはチャンスであると同時に試練でもあります。私の考えでは、焦って値上がりを追うべきではありません。高値掴みのリスクが高すぎます。本当に仕込みたいなら、ビットコインやイーサリアムのような基盤的な主流銘柄が比較的堅実で、長期保有の確実性も高いでしょう。一方で、話題性だけの小型コインは値動きが刺激的な反面、ゼロになるケースも珍しくありません。少額で楽しむのはアリですが、大きな資金を投入するのは慎重になるべきです。

時代の歯車は動き出し、旧来のルールは書き換えられつつあります。年金のような伝統的な資金さえ暗号資産の世界を受け入れ始めている今、自分がどこに立ち、どんな選択をするのかで、未来に波に乗るのか、岸辺に置き去りにされるのかが決まります。常に冷静さを保ち、感情に流されず、この変革の中でしっかりと足場を築いていきましょう。